大江戸漫画づくし展
練馬区石神井公園ふるさと文化館での
「あれもこれも大江戸漫画づくし展」。
2月23日、専修大学教授の板坂則子さんの、
「江戸の書物の世界-馬琴と北斎」講演会がありました。
馬琴と北斎は13冊もの本を出版。
1806年には北斎は馬琴宅に居候しています。
と言っても、3、4月間だったらしいです。
その時、馬琴40才、北斎46才でした。
戯作者と浮世絵作家の二人ですが、
江戸時代は身分制の社会でした。
文字の世界にも序列があり、
頂点が漢字、続いて平仮名、
最後が絵だったそうです。
馬琴と北斎の間にも
身分的な事があったと思います。
馬琴は元々、武士の出身です。
今は戯作者ですが、
武士に戻りたい願望もあり、
漢字を使って作品を書いている身としては、
絵を描いている北斎を、
下にみていたのではないでしょうか。
さらに浮世絵の世界は賤民の仕事として、
武家から軽蔑されていたそうです。
(『日本美術の歴史』辻惟雄著)
浮世絵の今の評価を知ったら
2人はどう思うでしょうか。
浮世絵一つとっても近視眼的には
本質は見えてきません。
東日本大震災における復興も
この瞬間にも判断が求められる一方、
時間を経る中で見えてくる事も
あるのかもしれません。
北斎についてはまた次回に。